少年エース 2006年8月号 感想: 序破急

少年エース 2006年8月号掲載 『新世紀エヴァンゲリオン』の感想

少年エース8月号です。珍しく、発売日に買えました。

表紙とセンターカラーがマンガ版「ハルヒ」、付録が「ハルヒ」のうちわでした。「ハルヒ」は何だか、すごく話題になっているので一度読んでみたいのですが、どこから手をつけて良いやら…といった感じです。やはり「涼宮ハルヒの憂鬱」から読み始めるべきなんですかね。

…と、ここまで「ハルヒ」ばっかりでしたが、今月の「貞本エヴァ」を読んだ感想です。以下、ネタバレ注意です。

「新世紀エヴァンゲリオン」 STAGE.72 最後のシ者

「最後のシ者」ということで、TVシリーズの第弐拾四話と同じサブタイトルです。TVシリーズと同じサブタイトルを使う場合、内容がほとんど同じことが多かったんですが、今回はもう、ほとんど同じでした。構図とかまで同じだと、どうも手抜きっぽく感じられてしまいます。“貞本”エヴァという通り名を冠していて、せっかく独立したマンガ作品と見なされつつあったのに、ここ最近はずっとTVシリーズとほぼ同じの、言わば「焼き直し」に近い事を続けている気がします。独自の展開を期待していただけに、非常に残念です。

ただ、細部の変更点については見るべき点があると思います。例えば、セントラルドグマを降下する弐号機とカヲルの所に到達したシンジ(初号機)が「カヲルくん」ではなく「渚カヲル」と、フルネームで読んでいる点です。TVシリーズであれば、シンジはカヲルに惹かれ、好意を持ちます。しかし、そういった前提がなく、さらにはシンジはカヲルを嫌っている、あるいは嫌いだと思っているという状況の貞本エヴァでは、当然のことながら「カヲルくん」などと親しげには呼ばず「渚カヲル」という風に呼んでいます。あまり親しくないカヲルに対しての「戦いたくない」というシンジの気持ちは、本来のシンジの戦いを嫌がる性格ゆえでしょうか。

本家貞本エヴァが大変な事にの時は、このあと一体、どうなってしまうのか、と不安になりましたが、特に何もなかったので安心しました。いや、むしろそんな隙すら与えないスピードで物語が進行していっている気もします。

やはり、どうしても庵野版のTVシリーズと貞本版のマンガを比較してしまいます。そういった運命の元に生まれた作品だから、仕方ないとも思うんですが、もっと別の見方をしたいとも思います。ただ、ここ最近は別の見方もできないほど、TVシリーズとの違いがなくなってきている感じです。先ほども書きましたが、非常に残念です。

以下、蛇足。

最近、もう貞本先生はエヴァの連載を終えて、次の作品に移行した方が良いのではないかと思えてきました。いたずらにエヴァの連載を長引かせるよりも、無難なラストでさくっと終了させて、次の作品に取り掛かってはどうかと。どうも、作家としての「貞本義行」の活動をエヴァが足を引っ張っているのではないかと感じます。「トップをねらえ2!」、「時をかける少女」のキャラデザなどの他の仕事をやるためにエヴァ連載を休んでいるので、他の仕事がエヴァ連載の足を引っ張っているとも思えますが、実は逆なような気がしてならない。そろそろ、エヴァの連載を作家・貞本義行の仕事の中心点に置くのは終わりにした方が良いと思います。このままだと、作家・貞本義行は駄目にはならないまでも、あまり良い方向には進まないと思います。

でも、貞本エヴァのラストには期待しているのも事実だったりするから、困る。

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