「コミックチャージ」は角川書店から新発売された隔週マンガ雑誌。創刊号には角川映画の予告編を180分収録したDVDが付いており“290円”、安い。
今回は、作画を貞本義行氏、原作をたかはまこ氏のマンガ「アルカイック スマイル」が掲載されたので購入した。事前に出た告知では“貞本義行”のクレジットしかなかったのだが、再びたかはまこ氏が原作を書いた。サラリーマンを主人公にしており、これまで主人公が中学生だったり高校生だったり子供だったりした貞本作品の中でも異色。
ストーリーは抜きにして、今回の作品の大きな特徴は、かつてはあったが最近の「新世紀エヴァンゲリオン」では失われてしまった、非常に表情豊かな登場人物たちだ。マンガならではのコミカルな表情からオーバーリアクションで驚く表情、シリアスな表情まで、貞本義行が描く表情の振り幅が広い登場人物たちは読んでいて楽しい。特にヒロインの位置付けにある柚木遥は性格こそ違えど、表情の豊かさは初期のミサトさんのよう。社内一の美人を自認する彼女が、声をかけてもそっけない態度しか返さない主人公・小早川満にプライドを傷つけられたと思い、何とか振り向かせよう、“落とそう”とあれこれと策を労する姿に可愛さがあった。小早川との掛け合いも面白い。
ストーリーは、自分に対して冷めた態度しかとらない小早川を“落として”、そして捨てようと考えていた柚木が、知らず知らずのうちに彼に惹かれていた、という割と在り来りなもの。しかし生身の女性に興味を持てない冷めた男、小早川が実は“色っぽい仏像オタク”である、という独特の設定。アニメやマンガのキャラクターにしか萌えないアキバ系のオタクと同じ
と言われ、仏像を 美少女フィギュアと一緒にするな
と怒るような男だ。何故好きになってしまったのかと柚木が悔やむラストも良い。
話の終わりにつけられたアオリには、
新作、鋭意準備中!
次回作にご期待ください!
と、書かれていた。前から思っていたが、貞本氏はさっさとマンガ版「エヴァ」から解放されて、別の新作マンガを描いている方が良いと思う。書き方はよくないし失礼は承知の上だが“「エヴァ」の貞本”で作品を発表する機会は沢山あるだろうし、多少実験的なことも可能だろうと思う。せっかくマンガ家としての才能があるのに、終わらない「エヴァ」という作品のせいでそれが潰されてしまうのは勿体無い。無理に終わらせることはないが、だらだらと長く続けずに見切りをつけてさっさと終わらせるべき。
- 2007年03月21日 15:42
- 投稿者: Haimu

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