公式サイトなどでの告知が無かったが、オトナファミ 10月号に「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」についての大月俊倫氏のインタビューが掲載されていた。オトナファミでは比較的早い段階から「ヱヴァ新劇場版」についての記事を掲載しており、「序」に渚カヲルが登場すると初めてインタビューで言及されたのも、この雑誌だった。
既に劇場公開まで10日余りなのもあって、具体的な内容には殆ど触れないものの、これまで語られなかった内容にまで言及されている。特に印象的だったのは、今回の記事タイトルにも使った、黒バックに文字を乗せる演出も一回も使わない
について。
―プロジェクトが始まるまでに話し合ったことを教えてください。
大月 何度も話し合ったのは、ここ十数年で使い尽くされたあらゆるエヴァ的手法を封印しようということ。黒バックに文字を乗せる演出も一回も使わない。『エヴァ』らしい手足を全部もぎとって、全部同じスタッフで挑んだというのがすごいところ。
ある意味「エヴァ」の最も分かり易い特徴の一つであった、“黒バックに特太明朝体の白文字”が出てこないとは驚きだ。有名になり過ぎた手法を真似れば、「エヴァ」っぽくなるという、既存のイメージを壊すことになるだろう。ただ、庵野氏の所信表明文はそういった“既存のイメージ”から大きく外れるものでは無かったため、一回も使わない
は大げさな表現をしているとも読める。
また制作サイドについても、面白いことが書かれていた。
でも以前の映画版と違って今回は、庵野さんより上に立つ人はいないという仕組みで進めています。いわば総監督であり製作総指揮の立場でもあるんですね。
以上、オトナファミ 2007年10月号 より
変わった形での制作になっているのは、庵野氏の古巣であるガイナックスの体質として、作品の監督がプロデューサーも兼ねてしまいがちというも関係している気がする。
監督兼プロデューサーについて、1998年に発行された月刊アニメージュ特別編「宮崎駿と庵野秀明」で以下のような指摘がされていたのだが、10年経っても結局は監督とプロデューサーを兼任しているのだ。
宮崎 それより、プロデューサーを見つけなければ駄目だ。映画を作るプロデュースのところに精力をとられちゃうと、映画作りはやってらんなくなるものね。
庵野 それは厳しいでしょうね。それは思います。でも、やっぱり自分自身が、半分プロデューサーみたいなものですから。
宮崎 現場に対してはそうでも、対外的ないろいろな交渉があるじゃない。そういう部分を全部背負ってくれる人がいないと。
月刊アニメージュ特別編「宮崎駿と庵野秀明」 より
監督とプロデューサーを兼ね、作品全体をコントロールできたことによって成功した前作同様、今回の「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」でもそのことが吉と出るか、劇場で映画を観るのが楽しみ。
公開まで、あと11日。
- 2007年08月21日 02:22
- 投稿者: Haimu
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