初日初回、新宿ミラノ1で鑑賞後の感想
スタジオカラー設立、「REBUILD OF EVANGELION」制作発表から1年、ついに公開初日を迎えた「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」を新宿ミラノ1で観てきた。早朝から凄い人だかりが出来ていた。
所信表明の結びの言葉に2007年初秋を、御期待下さい。
とあったが“どうせ延期だろう”と思っていた。しかしまさか、本当に1年で作られてしまうなんて、まさに感無量!
以下、特にネタバレも無いけれど観ていない人は要注意。
9月1日に公開が始まった劇場アニメ『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』が、公開最初の週末映画興行で他の大作映画を押さえて初登場1位となった。宣伝を担当する日活の発表によれば、9月1日、2日の2日間週末興行は、観客動員数23万6158人、興収は2億8000万円に達した。
[中略]
9月1日、2日だけで、新宿ミラノ1の動員数は12500人、興収1500万円を越えている。全国的にも一館あたりの平均興収が300万円を越えるなど、ほとんどフル稼働状態になっている。
ライバルとなり得そうな映画は他に無かったように思うが、上記のような結果に。“語り過ぎた”旧作に対して今回は“あえて語らなかったこと”が功を奏したと言えそう。口コミ、インターネットなどで評判はどんどん伝わり、もしかしたら旧作以上のヒットも見込めるのではないだろうか。
映画上映開始から5分程で、自然と涙が流れていた。旧テレビシリーズの第1話、国連軍とサキエルの戦闘シーン。そして気付けば、上映中に5回以上は泣いていた。
こんな“エヴァンゲリオン”が観たかった、こんな“映画”が観たかった、という潜在的意識に呼応したのだろう。しかしそれでいて「エヴァンゲリオン」を感じさせない「エヴァンゲリオン」でもあるという、相反する性質も持つ。公開前に語られた“エヴァンゲリオン的手法の封印”だ。多くの枝を切り落とし、いくつかの枝と幹を残して“REBUILD”された「エヴァンゲリオン」は、何とも奇妙な映画となった。
今回の「序」で強く感じたのは、ストーリー展開、カット割、物や人の動き、その全てにおけるテンポの良さ。決して旧テレビシリーズのダイジェストには成り下がらない“映画”としてのテンポの良さを感じた。宇多田ヒカルの「Betuieful Wolrd」に載せたエンドロールを拝み、テレビシリーズを踏襲した次回予告で脱力させられるまで、一気に駆け抜け、観る者に爽快感を与える。多くの人が劇場を出る際に、爽やかそうな表情をしていたことからも読み取れる。
正直な話、およそ1年前に“エヴァンゲリオン再映画化”を知った時には愕然とした。一時、庵野秀明に失望したとも言える。オリジナルを作らないことへの苛立ちと、「エヴァンゲリオン」ファンとして純粋に感じたままには嬉しい、というジレンマに襲われた。
その決着の一端が「序」で見えた。まるで“何故、またエヴァンゲリオンなのか”というテーマについて、庵野秀明が何万字にも及ぶインタビューで語ったかのように、あるいは何時間ものトークショウで語ったかのように、映画から庵野秀明の“言葉”、“メッセージ”を感じ取ることができたように思う。一切の口を閉ざして沈黙し続けてきた庵野秀明が大熱弁を振るう、ほんの“導入部分”に過ぎないのだ。
「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」を観終わり、新宿の街を歩いていたが、現実世界の情報量の少ないことと言ったらない。本来ならばそんなことは有り得ないのだが、今日に限っては風景が、視界が、非常に寂しく思えてならない。
この作品は劇場で観るべきだと切に思う。ソフト化を待つのは勿体無い。お祭り的な雰囲気を、劇場でぜひ感じて欲しい。
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