高村和宏が『彼氏彼女の事情』制作時に、庵野秀明から何度もボツをくらった話
VHS/LD『彼氏彼女の事情』 6巻のライナーノーツに今石洋之さん、佐伯昭志さん、高村和宏さんの座談会が掲載されており、高村監督が庵野監督に褒められた件で紹介されていた、高村さんのコンテを庵野さんがボツにしたエピソードについて語られていた。
高村さんは絵コンテのほかに、エンディングに使用するための実写映像素材も、ボツにされてしまったそうだ。けっこうショックを引きずっていたらしい。
高村 でも厳しーよ。なんでもやっていいと言われて、絵コンテ描いたり、早朝グランドを走ってビデオに収めてエンディングに使ってくださいって庵野さんに見せたら「おもしろくない」って。俺没にされてばっかりだった。そういう意味でカレカノで、庵野さんが黄門様だとすれば、今石さんが印籠出すほうって、格さんだっけ? 助さんだっけ? で。もうひとりが、佐伯さん。俺はうっかり八兵衛。
『彼氏彼女の事情』のエンディングの実写映像は、誰でも撮っていい、スタッフからの公募制にでもなっていたのだろうか。ライナーノーツには撮影者の名前も書かれていて、庵野さん、摩砂雪さん、安藤健さん、『ラブ & ポップ』素材からの流用、あと「?」になっている回があった。
また、その座談会では、他にも少し興味深い発言が。
高村 めんどうな動きでも黙々と取り組んでる。僕は、絵よりツーリングのほうがいい、と書いといてください。
佐伯 女の子写真集集めじゃないの?
高村 違うよ! 俺は硬派だよ。
佐伯 うん。意外と裸の女の子とか出すのキライだもんね。
高村 描けといわれれば描くけど、もっと繊細な部分を大事にしたいんだよね。
『まほろまてぃっく』、『この醜くも美しい世界』、『これが私の御主人様』のキャラクターデザイン・総作画監督をして、『ストライクウィッチーズ』の監督をした人の発言とは、とても思えない! どのような心境の変化があったのだろう。あるいは描けといわれれば描く
の範囲内なのか。