同人誌の前書き。“アニメーター”について、当時の庵野秀明の考え方。
- 『さらばセーラームーン 激特集 長谷川眞也』 前書き
- 『さらばセーラームーン 激特集 長谷川眞也』 より
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アニメーターとは、高度な感覚(センス)と技術(テクニック)を要求される職業である。
現行のセルアニメの場合、
自我の持つイメージを、紙上に表現できる
『絵描き』
であることはもちろんのこと、キャラクターの演技が理解できる
『役者』
でなければならないし、フィルムが額縁舞台である以上、レイアウトの切れる
『カメラマン』
でもなければならない。
あまつさえ、誰も見たことのない宇宙空間での核爆発等も創造し、フィルムに固定する
『クリエイター』
でもなければならないのだ。これはもう、マルチで実に大変である。
それ故に、実に『おもしろい』仕事でもあるのだ。
ただ、こればかりは「フィルムを作る」という経験をしないと、永久にわからない、と思う。
経験してみたい、という幸運な方には、是非『自主アニメ』をお勧めする。
1度、作る『魅力』の虜になったら、一生涯逃れないだろう、と思う。私のように。で、本題。
アニメーションの衰退に伴い、アニメーターもエネルギーを失いつつある現在、
長谷川眞也氏は、貴重なアニメーターだと、感じる。氏のタイミングが持つ生理的な快感、シャープなエフェクト、Hな少女画等も、人の心をひきつけるが、何よりもイキオイ、エネルギーがあるからだ。
で、今時、『原画集』。
アニメ本来のおもしろさは、フィルムから伝わるものだが、その素材である『原画』の持つピュアな魅力も見て欲しい。これら生原画の持つポーズや表情等の、『絵』としての魅力もさることながら、勘と経験、を頼りに「原画の間に何枚絵を入れるか」「ツメ指定をどうするか」「2Kにするか、それとも3K作画にするのか」等というアニメならではの、『タイミング』が持つ独特の駆け引きによる緊張感、がわずかでも伝わってくれたら、幸いである。
いやホント、おもしろいんですよ、アニメーターって。
我が師、宮崎駿氏の云う通り、「やる気と才能」が、あればね。最後になりましたが、この拙い本に、御賛同及びご協力下さった皆様、
本当に、ありがとうございました。1994 7/24 庵野秀明
長谷川眞也とは 寄稿
アニメーター、長谷川眞也氏の魅力といえば、やはり、腋の下でしょう。
現OP(ファーストバージョン)では、レイちゃんを除く後ろの3人が、全て大きく腋の下を見せてから持ち技を披露してるし、#86での美奈子嬢の腋の下もまた印象深いですね。おまけに、でかい乳、プリーツのシワも独特で、ナイスです。タイミングと表情にこだわるタイプのアニメーターだ、と思います。
正直な私感で云えば、もう少し中枚数を入れたり、ツメを逆にしたりすればいいのに、と思うとこもある。が、タイミングはアニメーターの数ほどあるもの。それもまたいいのかな。
でも、色々と実験して経験を積んでいっても完成した原画には、ならないで欲しいですね。
完成は終着と同じですから。いつまでもこだわって常に何か、を求めて欲しいっス。それと氏には、枚数制限等に捕らわれることなく、タイムシートに原画の間の『点』を好きなだけ打って、自由にのびのびと作画して欲しいっスね。うん。
だがしかし、DN版ファイヤーソウルの指のフシはイカン! と思うな、うん。
- 投稿者: Haimu
- 2007年07月27日 16:14
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